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60年後も通用する教育を始めよう!!

新しい学びの場をつくる

京都大学教育学研究科のフィールド

年の暮れ・・・

2005年秋、とうとう、小学校統合が成立してしまいました。まさか、ほんとうに成立するとは思っていなかったので、ショックでした。そのとき、わが家で家族会議を開き、行く末を検討しました。宇治市立笠取小学校へ見学に行きました。野殿童仙房小学校とよく似た規模で、「自立」を重視した素晴らし教育をされています。ここなら、わが子を託せる。そう考えました。わが子のことだけを考えるなら、引っ越ししてしまうのが、手っ取り早い。でも、いままで住ませていただいた地域を見捨ててはいサヨナラでいいのか?(地域内には統合反対の声が強かった) それに、何かあるたびに逃げる生き方で、子どもに背中をみせられるのか?ということがひっかかり、最後の試みをしてみることに決めました。発案は、ナナです。正直、私(モモ)には、思いつきませんでした。

モモは独身時代(童仙房へ来る前)、松籟社という出版社で編集をしていました。そのとき、京都大学教育学部の先生の書籍を3冊、担当させていただきました。そのルートをたどり、無謀にも、京都大学教育学部で、野殿童仙房小学校跡地を活用し、学校を作れないだろうかという考えです。

年の瀬も押し迫った12月30日、松籟社の社長宅へ、家族全員でお邪魔しました。年の暮れの、家族引き連れての「相談」です。社長はもしかしたら、「お金に困って年を越せない」と相談に来たのではないかと思ったかも知れません。社長は、私に対し、「困ったことがあったら一番に相談してこい」と言っていました。お金の問題ではなかったのですが、「困ったこと」には違いありません。以下のような提案を出せないかと相談いたしました。

【小学校跡地を利用した不登校対象小学校について】

 京都府相楽郡南山城村の野殿童仙房小学校が、2006年3月をもって閉校となります。その跡地を利用し、大学の教育実験校として、主に不登校児への対策を主眼に小学校を開校するという形がとれないものかどうか、模索しています。社会全般にわたって、縮小・統合・廃止の流れがあるとしても、その中で新しい形を創造していく必要があります。

 童仙房は、明治維新に京都府によって開拓された土地であり、住民はいまなお進取の気風が残っており、野殿童仙房小学校は昭和57年に、独立を渋る村をさしおいて地元住民が直接京都府へ働きかけて分校から独立小学校となった経緯があります。校舎は、そのときにできたもので、今なお、傷んでおらず、国庫補助が70%で、平成25年が償還期限です。十数年前から小学校統合の計画が持ち上がり、一村一校を掲げて平成15年、南山城小学校が開校しました。その際、他の3小学校が統合され、野殿童仙房小学校が存続しましたが、このたび、村が強引に統合をまとめてしまいました。
 その跡地利用については、未定です。地域としても、当然ながら地域活性を考えていかねば衰退の一途をたどることは明白でありますが、「お金のかかるプロジェクト」は現実的でありません。そこで、この計画を思いついた次第です。国家として懸案事項である不登校をテーマに掲げることで、実現性を考えたいと思います。
 校舎は修繕の必要なく、そのまま学校として使える状態ですので、新たな建設費や改修費などハードウェア面での投資は不要です。また、村内には村立小学校がありますので、行政の義務としての学校という位置づけは不要です。そのぶん、少ない投資で大胆な運営が(もちろん、文部科学省の許容範囲内ですが)考えられます。民間に任せっきりのフリースクール、ホームスクーリングを公的に整備する、つまり、通信制小学校という仕組みを同時につくれば、通学にせよ通信にせよその学校に在籍し履修することで、不登校とはみなされず、統計上カウントされないという「行政上のメリット」が生じます。しかも、へき地の小規模校に1000人在籍という事態もあり得ます。
 野殿童仙房小学校を不登校対策に活用するということの意義は、投資額が少なくてすむということの他に、豊かな自然に恵まれ、自然体験学習の機会・素材が豊富であること、500メートルの高原にあり、不審者の出没・犯罪等が起きにくいことがあります。
 この小学校を設置し、運営することの主体として、村、あるいは村内の個人・団体があたることは、不可能です。大学にとっての研究意義を最大限に見いだしつつ、大学が独立行政法人としての研究事業と位置づけていただけるような形は想定できないものかと考慮しているところです。大学にとっての意義とは、不登校の社会的・心理的研究を行うフィールドであること、教員養成・資質向上への実験的フィールドであること、とくに不登校はスタッフが多く必要ですが学生のインターンシップを活用しうること、公的なホームスクーリングを整備するさきがけであること、自然体験学習の様々な局面を開発しうる可能性があること、などが考えられます。また、地域は高齢化が進んでいることから、高齢者との世代間交流、生涯学習への展開も考えられます。
 本音を申し上げますと、私自身がわが子(長男が平成19年小学校入学)を南山城小学校へ通わせることを大きくためらい、わが子自身の教育の場を確保したいと強く願っています。「教育はこうあるべき」という理念は持ち得ませんが、少なくとも、攻めの教育であるべきと考えています。
 どうぞ、良きアドバイスをたまわれましたら、幸いに存じます。

無謀!!

社長の反応は、「まず、無理。そんなことはできるはずがない!! しかし、頼み事をしたことのないあんたの頼みだ。無理に決まっているが、いちおう、動いてはみよう」とのこと。

この反応、どう見ます? 「やっぱりダメか」と沈む人も多いと思います。しかし、私とナナは、「脈あり」と見ました。道は通じている、と。希望に満ちた、正月をむかえることができました。

フィールド

1月にはいってすぐ、松籟社の社長と私とで、京都大学大学院教育学研究科・前平教授(生涯学習)にお会いしました。前平先生は、京都大学大学院教育学研究科の副研究科長を勤められています。私は初対面でしたが、非常に物腰の柔らかい、穏やかな方でした。なにより、私からの一方的な、身の程知らずの提案に耳を傾けてくださったのは、驚きのできごとでした。

いえいえ、聞いてくださっただけではありません。2005年秋、京都大学大学院教育学研究科では、独立行政法人日本学術振興会による「魅力ある大学院づくりイニシアティブ」において「理論・実践融合型による教育学の研究者養成」事業が採択されました。文部科学省によれば、「現代社会の新たなニーズに応えられる創造性豊かな若手研究者の養成機能の強化を図るため、大学院における意欲的かつ独創的な教育の取り組みを重点的に支援するもの」であるとのこと。そのためのフィールドを探していたので、ちょどよいではないかと、ビックリする返事でした。

京都大学のフィールド? 考えても見ませんでした。タイミングどんぴしゃのこの展開、今世紀最大の奇跡です。

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