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童仙房物語

むらまちの展開 笠置のイベント計画 1

このページにある内容は、1997年当時のものです。
掲載内容をもとに関係機関へのお問い合せ等はなさらないでください。

むらまちMLでは

 童仙房でフリマを計画中の1997年9月には、MLの発言数の約半分を、私が占領していた。童仙房からの距離に関係なく、メーリングリストを通して、だれもが地域のイベントの企画・計画に参加することができたというのは、大きなことだろう。

 いっぽう、むらまち発足のきっかけである笠置町切山の話題は、影をひそめていた。京都府企画環境部の呼びかけによって、切山の住民とむらまちのメンバーが接点をもてたわけだが、夏ごろから、地域とむらまちとで、やや温度差を感じるようになってきた。私もしょせん、他地域からの移住者だが、5年ほど住み続ければ、田舎という社会が、少しは見えてきた部分もある。田舎には、田舎の、たまらない良さもあるが、田舎の良さの大部分は、「昔から変わらないこと」によるものだろう。しかし、「変わらないこと」は、別の意味では、閉塞状況をもたらす。

 都会で暮らすメンバーには、「変わらないこと」が理解しにくいようだった。私は、都会の気質をもちながら田舎で暮らし続け、「変わらないことへの理解のしにくさ」がようやく見えかけたところだった。

 むらまちが、魅力的なアイディアを出せば出すほど、地元は「しんどさ」を感じてしまうという面があったことは否めない。

笠置でも、という動き

切山から見おろす

 しかし、切山の人たちは、昔にしがみついて、新しいものを完全に拒否しているのかというと、決してそうではない。

 1997年12月、それは、童仙房フリマが終わって2ヶ月あまりしかたたないころのこと。切山のYさんから、「菜の花コンサートを企画しているから、むらまちにも協力して欲しい」と、声がかかった。12月の中旬、Yさんの自宅に、笠置町役場、切山区長、切山区婦人会、そしてむらまちが集まって、会合をもった。

 役場も区長も、非常に前向きであった。童仙房を意識している雰囲気はあったが、切山には切山の事情がある。けっして、競争心や柳の下のドジョウという安易な動機ではない。切山は、童仙房よりも標高の低い集落だが、童仙房とくらべ、道が狭く険しく、水も豊富ではない。国道や駅までがそう遠くなく、交通の便は童仙房よりもいいのだが、道路と水へのあこがれはひときわ強い。道路と水を改善するには、お金がかかるわけで、行政が動くにも、「それが必要である」という筋書きが必要となる。

 何かイベントをしなければ。切山にはそんな思いが前提としてある。あわててイベントをしなくてもよい童仙房とは、基本的に違う。切山は、イベントを実現しやすくもあり、逆に、前提が重荷となるかもしれない。

Yさんという人

紅葉の集い

 私より1年後に、他の地域から切山へ移り住んだYさんは、貴重な存在である。当時50代だったご夫婦だが、とくに奥さんの洗練された感性と、たぐいまれな行動力は、特筆すべき。Yさんについては、別のページでも書いている。

 この年の8月、Yさん宅に62人集まって、Jazzを聴きながら花火大会を鑑賞するという、しゃれたイベントを成功させている。そして、11月には、同じくYさん宅でクラシック音楽を聴きながら紅葉を鑑賞するというイベントに60人あまりが参加し、これも大成功であった。ところで、この紅葉の集いは、じつは、一日中雨で、切山は霧の中。とうとう紅葉は見られなかった。60人全員が、家から出ることなく、過ごした。肝心の紅葉が見られなかったことで、いっそう交流が促進されるという、不思議なパラドクスが、そこにあった。ふだん、異なる世界で活躍されている方々が、わきあいあいと交流する場には、「愉しさ」を越えて、たしかに何かが生まれてくる「創造」の空気がただよっている。

 「日本人って、こんなに自己表現が上手だったかな?」と、ビジネス最前線で活躍されているYさんのご主人がつぶやいた。紅葉の集いで、むらまちの面々が自己紹介すると、それに続いて、参加者全員が、思い思いに、いきいきと「私」を語った。ふだん、おおぜいの人の前で話す機会などなさそうな田舎のおばあちゃんまでが、畑のこと、家のことを、笑顔いっぱいに語った。雨の神様に感謝したいほど、心の底からじんじんと心地よかった。

 このすばらしい雰囲気は、Yさんだけが創りあげたものではないにしても、Yさんの人柄におうところ、大である。

菜の花コンサートの計画

 Yさんは、切山のキーパーソンであることは疑いない。商売っけがなく、性質も明るくおおらかで、開放的。思いついたことを実現していこうというパワーは、圧倒的でもあるが、人の前にしゃしゃり出る性分でもない。あんがい、裏方に徹しようとされる。地域づくりには、打ってつけの人物だろう。役場も、Yさんに期待を寄せている。

 そのYさんが描く青写真は、こうだ。

 4月29日、国道から切山へ上がる道すべてがイベント会場。いくつかの家は、軒先などを開放し、喫茶や、農産物・地元に眠っている古いものを販売するスペースに。メイン会場は、切山の奥の方の、菜の花畑。収穫の終わった畑で、その部分だけ菜の花を残しておき、菜の花畑でクロマチックハーモニカのコンサート。大阪在住のクロマチックハーモニカ世界チャンピオンが協力を了承している。コンサート会場の背景には、はるか生駒の山並みが美しく映える・・・

 すばらしい発想だ。地元にあるものを生かしていこうという姿勢がいい。ぜひ、実現させたい。

 童仙房フリマとの違いがいくつかある。これらの点を、押さえておきたい。
  1.イベント主体は、有志でなく、区。
  2.音響など、ある程度の予算が必要。
  3.多くの区民が協力しないと実現しない。
  4.企画はYさん主導で進んでいる。

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