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南山城村/村づくりをがんばる人たち

茶づくり名人、木野さんが、1等1席に入賞!

今年の春、南山城村で茶摘みボランティアを募集したところ、おおぜいの参加表明があったにもかかわらず、天候不順から日程がずれてほぼ空振りに終わった。それでも5月11日、平日なのに、ボランティア募集によって3人が(2人はなんと名古屋から)かけつけてくれた。

木野さん

その時のお茶が、第53回関西茶業振興大会で1等1席に入賞し、農林水産大臣賞を受けることとなった。栄誉を手にしたのは、南山城村の木野(この)さん。南山城村茶業振興対策協議会の会長を勤める。

いまや、茶の生産は機械で刈って機械で揉むのが普通となったが、毎年行われる品評会に出品する茶は、手づみである。時代の流れ、摘み娘(つみこ)さん(女に限らないが)の確保は年々困難になっていく。何とかしなければと、木野さんが、新たな発想で茶摘みボランティアを受け入れるという取り組みに着手した。その木野さんが、8月3日、最高の結果を手にしたのである。

8月15日、木野さん宅へうかがった。

きっと、喜びに舞い踊っているだろう・・・と思っていたが、以外と冷静。3日、木野さんは農協にいて、電話で受賞の報告を受け取った。形は、まだ何も手にしていないのである。当の茶が入札にかかるのは9月5日。表彰式は10月21日。値段がつくなり、賞状を受け取るなりすれば、感極まるだろうが、今は、あまりに賞が重すぎて、かえって実感がわかないとのこと。

1等1席は、南山城村始まって以来、じつに2人目なのである。今年、南山城村は絶好調。全490点出品中、京都府は94点、村は36点。1等は1〜28席。2等は29〜73席。3等は74〜150席。つまり、上位150点が入賞ということだが、村の入賞は19点を数える。そのうち、1等が13点。圧倒的な優勢を誇り、南山城村は産地賞を獲得した。南山城村が産地賞を獲得したのは、初めてである。毎年、隣の和束町が産地賞をほぼ独り占めしてきた。努力しても努力しても、なかなか和束町に勝てなかったのを、ここへ来て、悲願達成である。

490点の出品者、皆が1等1席をねらっている。強者たちがひしめく中の受賞、木野さん自身、まさかという思いだとのこと。木野さんも、もちろん1等1席をねらってはいたが、反面、8分どおりあきらめてもいた。だから、「自分で言うのもへんだけど、すごいことだと思ってますよ」と。

かつて、1点差に泣いたこともしばしば。たかが1点。しかし、その差が非情なほど、重い。今回も、1等1席の木野さんが200点満点で、1等2席は199点。差がついたのは、水色。お湯を注いでお茶を出したときの色。それ以外は、まったく同点である。採点は、4項目によって行われる。

茶

外観(30点)、香気(70点)、水色(30点)、滋味(70点)。まずは外観で振り分けられるという。外観で満点をとることが、入賞への予選でもある。

品評会には、若い人たちの参加が増え、レベルアップしてきたとのこと。これは、農業にとっては明るい話である。しかし、出品者たちには、競争が厳しくなったことを意味する。

なぜ、木野さんは、そんな過酷な競争に勝てたのだろうか? 本人は、「運」を強調する。確かにそうかもしれない。畑、自然、摘み娘、工場、何もかもがうまくいってこその結果である。自分の努力だけではどうにもならない要素が多い。

が、木野さんと話していて、これこそ、栄誉をもたらした要因であると強く感じたものがある。それは、謙虚さ。「受賞させてもらった」という表現が、言葉のはしばしにでる。堂々の1等1席なのだから、もっといばってもいいはず。

役場が力を入れてくれたから。
ボランティアさんの応援のおかげ。
摘み娘さんが来てくれたから。
村の人たちが関心を持ってくれたから。
etc...

私にまで感謝されるが、現に私は何の役にも立っていない。

「そら、みんなが見てる前で、パリッとした服着て、壇の上に上がって、表彰状もろたら、きもちいいで」と言ったかと思うと、
「いや、ちゃう。みんなに上がらしてもらうねや」と言い直す。
この腰の低さは、どこから来るのだろう?

「やっただけの形がでるのは、幸せなことでっせ」
という言葉を聞いて、思った。
農業に、そして自分の生き方に、大いなる誇りを持っていらっしゃるのだと。


2000年8月20日 モモ

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