夢絃峡というロマンチックな響きの名前は、雅やかさを競い合った平安の昔にさかのぼります。大和国司の絃之丞と、名張郡司の娘・夢姫の悲恋物語が由来とか。親に反対され、許されない仲と知った二人は、永遠の愛を誓い谷に身を投げたとのこと。そこで、絃之丞と夢姫の一文字づつをとって夢絃峡となったと伝えられています。夢絃峡の流れがおおらかなのも、谷が二人の魂をいまでも静かに慰めているのかもしれません。
そして、時代劇でもおなじみ柳生十兵衛が最期を迎えたとされているのが弓ヶ淵。酒豪がたたって血を吐き倒れたとか、女忍者による毒殺説、死因については諸説ふんぷん。十兵衛44歳の春に起きたことでした。