童仙房開拓 百年の歴史


【 童仙房小唱「字名づくし」 】


 〜アアー ヨー ホイサー 一寸出ましたよ
 当地の字名づくしで申すなら


 渡る世間は車谷
 参会石をとりどりに
 すいつくような 池で
 三郷田も無事にすみ
 持つはな あらあらよ

 堅い約束は大岩で
 長野道まで来たけれど
 わしとあなたは仲永谷ぢゃ
 主さんの命も長谷で
 みなさんこら牛場までよ

 一本松をあとに見て
 早や道宣本町通りぬけ
  屋 屋とだきしめて
 たがいの運も手洗と

 小金原ができるまで
 忘れるひまもないおん寺
 そこで小玉が出来たとて
 もうこうなれば 子橋



【 「童仙房字名めぐり」 】


1.我等のふる里 尋ぬれば
  明治のはじめのおこりなり
  字名づくしでおとずれば
  20小字をかぞえけり


2.1本松からながむれば
  みどりしたたる稲千穂に
  小金原や大岩や
  参会石と続きけり


3.この地の産物きくよりも
  長野の細道のぼりきて
  5反畑に立ちどまれ
  かおりもゆたかなお茶の山


4.はるかに見えし銭ケ尾や
  いなごとび立つ永谷で
  草かる人の歌う声
  車谷にもこだまする


5.すぎにし昔も今も知る
  役所のあともなつかしく
  進めば道宣本町の
  往時をしのぶ宮の森


6.いつしか町を通りきて
  招く 池左に見
  三郷田に来てみれば
  つとめ学びの教え草


7.吹くや春風かろやかに
  小鳥とびかう長谷に
  東長谷近づきて
  さおになりてぞとびわたる


8.川べに野べに山道に
  見ゆるは小玉の螢草
  花にとまりてうつりたる
  休みて行かん 屋谷


9.小川にかかる 子橋
  むこうにそびえる牛場山
  手まえにひらける手洗に
  不動の滝の北牛場


10.山をひらきて田や畑に
  うまれてここに100年の
  むかえて語れすぎし日を
  かたり伝えんとこしえに



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