自立〜私の場合〜
私は24歳まで自分の親と一緒に暮らしていました。高校を卒業してから数回引越もしたけど、
いつも親と一緒でした。社会人になってからは、少しはお給料から家にお金もいれていたけど、
家の手伝いなんて、ほとんどしたことなかったし、料理や洗濯などめんどくさいことは
すべて母に任せていたように思います。
それが社会人もやって数年過ぎた頃、”このままでは一生恋愛も結婚もできない!!”、
”一生、親に監視?されたまま過ごしていきたくない”と思いだし、少ない貯金をはたいて
でも一人暮らしをする決心をしました。
実家からでも職場には十分通える範囲です。なのに、年頃の女の子が一人暮らしをはじめる…
というと、なかなか親や世間には通用しないところもありました。特に父は猛反対。
でも、この時は親の反対を押し切ってでも、決めたもん勝ち!と思い、自分一人で不動産屋に
行って交渉をしたり、ふだんにはない行動力を発揮したりもしました。
最終的には、親も家の近くなら…、週に一度は顔を見せるなら…ということで、
実家から歩いて15分くらいのところにある物件に決めることにしました。
一人暮らしをはじめると実家からたったちょっとしか離れていないのに、なんて開放感が
あるのだろう…とすがすがしく思いました。親は「家が恋しいだろう・・」といってましたが
私にはそんな気持ちはさらさらなく、自分の好きな物に囲まれて、自分の好きなときに
自分の好きなことができる、というのはなんてすばらしいことなんだろうと実感してました。
そうそう、一人暮らしをするのには、親から離れたいという気持ちも強かったのですが、
職場で地方からでてきている女の子たちが平気で?一人暮らしをしているのなら、私にも
できるはず、”一人暮らしもしたことないくせに…”と思われたくなかったのもあります。
単なる負けず嫌い?かもしれないけど。(;^_^A
一人暮らしを始めた頃から、ちょうどゲシュタルトセラピーという心理学系の講座?に
通いだしました。もともと親と住んでいる時から、心理学の勉強をしに、週一回仕事帰りに
通ったりもしていたのですが、そこが終わったので続きのようなかんじでした。
でも、そこでは机の上の勉強というよりも、自分の内面に奥深くかかわっていく…という
ような作業をするのが中心でした。もともと人前であまり泣いたことのなかった私がそこでは
平気で知らない人の前で泣いたり、自分の心の底で思っていたことを発言したりと、今まで
あまり表現したことのないような感情も表現することになりました。
もちろん、そのような感情というのは、親に対するものが一番多かったように思います。
暮らしは親から離れることができたけど、内面的にはまだまだ親を頼りにしてました。
小さいときに辛いことがあってもなかなか言えなかったことを親のせいにしたり、
その頃の口癖は「親がこうだったから〜」「親がこういう育て方したから〜」というように
表面的には自立したつもりが、実は内面ではまるっきり親へと依存したままでいたのです。
あの頃流行っていた”アダルトチルドレン”に、自分もはまるなぁ〜などと思っていました。
そして散々「自分がこんななのは誰々のせいなんだ!!」と決めつけ終わったころ、やっと
「イヤ、違う。どんな自分も自分なんだ。だれのせいでもなく、いろんな自分がいて
当たり前なんだ。それで、いいんじゃない。」と思えるようになりました。
(って、ここまでくるのに、友人と大ケンカしたり、死にたいと思ったり、失恋したり、たくさんの
人に会ったり、いろんなとこまで出かけたり…したけどね。)
親と住んでいる頃は転ぶのが怖くて逃げていたのかもしれません。それに親が転ばないように
って先回りしてたのもあったしね。
でもたくさん転んで痛いめみて、痛い思いをして、泣いたり、笑ったり、怒ったり、悔しがったり
して、今の自分があるのかなぁ〜などと思います。
今は親とだいぶ離れたところに住んでいるけど、メールや電話でなるべく近況報告をするように
したり、少しは素直に親と向き合えるような関係になってきたかも…
わたしを無事に産んでここまで育ててきてくれたんだから、少しは感謝しなくちゃねっ!
と思えるようにもなりました。
少しは自立できたかなぁ〜・・・
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