ヘンな夢

悪阻にもなれてきたころ、泊まりがけの研修旅行がありました。一泊二日だし、
場所も家からはそんなに遠くないところだし、体調もだいじょうぶそうだからと、
どうするか迷っていたのですが、結局、参加することに決めました。
それにどういう訳か、研修旅行の2.3日前から悪阻も少し楽になったようなかんじでした。

ちょうど旅行に行く前の日に、とてもヘンな夢をみました。
夢の中では、高校生くらいの女の子が好きな男の子とケンカしていました。
そして、男の子を追いかけて道路に飛び出したとたん車にはねられるというものでした。
そのはねられ方というか、映像がとても生々しく、それに何度も車にはねられるのです。
やけにリアルで目が覚めてからもしばらくは映像が頭にやきついているようでした。
この時は、自分ひとりで車を運転して遠出するのがはじめてだったので、
そのことが頭にあったから、こんな夢をみたのかな・・・と思っていました。



腰の痛み

研修旅行といっても社会科見学みたいなもので、バスでいろいろな施設などを見学しました。
1日目は結構あたたかく、秋なのに日差しが暑いくらいでした。もちろん、妊娠していることは
だれにも告げていないので、わたしは普段のように過ごしていました。

宿泊先について宴会も何事もなく終わり、寝るときになって腰がとても痛くなりはじめました。
バスに一日乗ってたので、疲れがでたのかなくらいにしかこの時は思いませんでした。
おなかの赤ちゃんには「しんどい思いさせてごめんね」って何回もあやまりましたが、
結局、腰の痛みはなかなか寝むれないほど続きました。
朝になって少しは痛みもましになり、心配でしたが、とくに出血もないので、
大丈夫だろうと気軽に考え、帰路につきました。



おなかの中で・・・

帰ってきてからは腰の痛みもなく、出血もなかったので、普段とおりに過ごしていました。
近々、私の両親が遊びにくることになっていたので、
3回目の検診は赤ちゃんが成長しているのを見るのが楽しみでした。

いつものとおり相棒と一緒に病院に行って、私の診察の番になりました。
たまたまその日は混んでいたのか、いつもの先生とは違う先生に見てもらうことになりました。
問診もすぐ終わり、内診にはいって超音波診断装置でおなかの中をみてもらうと、
なかなか心臓が見あたりません。
前回は見えていた赤ちゃんの姿もとても薄い影のようになって見えます。
しばらく、いろいろと先生も見ていたようですが、「心臓が動いてないね・・・。
赤ちゃんの影もだいぶ薄くなってるし・・・。」と言われました。

わたしは最初、何かの冗談かと思いました。
今は、たまたまそういう見え方をしているだけじゃないか、、
うそでしょ。まさか流産ってこと??、、
と、先生の言葉を信じられない気持ちが一瞬にしてたくさんでできました。

結局、相棒も診察室に呼ばれて、二人で先生から説明を聞くことになりました。
エコーの様子から、赤ちゃんは2.3日前に※おなかの中で亡くなっていたであろうこと
妊娠初期の流産は母親側の原因よりも、受精卵(赤ちゃん)側の原因が問題であろうこと、
生まれてきてもなんらかの障害を持っている可能性が高く
もともと自然淘汰されるものであっただろうとのこと、
今回は残念でも、またいくらでも妊娠するチャンスはあるということ、
このまま赤ちゃんをおなかの中においといても、遅かれ早かれ、腹痛や出血を
ともない赤ちゃんがでてくるだろうとのこと、
そのために赤ちゃんを子宮から出す処置(手術)が必要になるであろうこと、、等
私の流産に関する説明を一通りしてくれました。

※通常、稽留流産(けいりゅうりゅうざん)というものだそうです。



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