前のページでお話ししましたように、仙の森は1km四方程度の、道路・参道で囲まれたエリアです。
右の地図の、グレーは舗装道路、太い茶色は未舗装の車道、細い線は山道です。山道が、森を歩く道なのですが、いろんな色がついています。山道は、「コンビニを右へ曲がる」とか「○○通り」とか、そういう区別をしにくいですし、今歩いている道がどの道なのか、自分でもわからなくなってしまいます。そこで、道の木々にカラフルなPE縄を巻き、「赤い道」「黄色い道」などと、名前をつけています。色をたどっていけば、迷うことなく、確実に予定通りの場所へ出られます。
仙の森への入口は、高麗寺です。仙の森には不動滝もあります。不動滝の下流は渓谷です。この渓谷めぐりはとても冒険心をくすぐられます。
特別な装備や服装は必要ありません。なんといっても、「お手軽な神秘」が売りです。とはいえ、森は森ですから、かかとの高い靴やサンダルや革靴は×です。歩いているときは汗をかくでしょうから、歩き終えた後、体が冷えないようにはおる上着があるといいでしょう。服装は、普通に動ける服と、運動できる靴なら、普段着でいいです。
むしろ、服よりも、心の装備が必要です。それは・・・
上のこと、くれぐれもお願いしますね。自動車は高麗寺内に止めてください。歩くコースは、色のついたテープをたどるといいです。様々なコースを選択できます。この森は、私有林です。森の中に、「この先には行かないでください」と表示があるときは、境界の関係です。必ず守って下さい。
仙の森の入口は、高麗寺です。いかにも韓国って感じの、色彩です。1978年(昭和53年)に、この本堂ができました。まだ歴史は古くはありませんが、在日韓国人の方々の心のふるさととして地道に活動をしてこられ、日本と韓国の友好、そして世界平和を祈られています。
韓国のお寺としては、日本でいちばん広い境内を持っています。仙の森を地元と共同で進めています。近くて遠い国、日本とはるかな昔から行き来があり、日本の文化にも多大な影響をもつ韓国を、身近に感じられる場所です。
高麗寺は、曹渓宗という韓国の宗派で、禅の系統です。
仙の森は、心と体の重荷を溶解する森です。そして座禅は、心の重荷を溶解し、体を楽にします。
仙の森には、不動滝があります。ここへは、参道を通って、だれでも行くことができます。落差20メートル。ほぼ山の頂上近くながら、こんな勇壮な滝があるとは、驚きです。
不動滝の中ほどの岩盤に、像高60センチほどの不動明王が彫られています。いつ彫られたのか定かでないものの、そうとう古いと思われ、摩耗が激しいです。かつては、不動明王への参詣や、滝での修行がおこなわれていたようです。
今では、ひっそり静まり、秘境のごとき滝ですが、時おり人が訪れ、その勇姿を、そして滝のさわやかなしぶきと空気を、そして神秘の空間を楽しんでいます。
ところが、この不動滝の下流に、もっと秘境があります。仙の渓谷と不動渓谷です。これらの渓谷には、道がありません。谷間をぬうように歩き、岩をつたい、ロープでのぼりおりし、川をまたいで進みます。まるでジャングルを進むかのようです。いまどき、こんな冒険ができるなんて、貴重な空間です。2時間くらいのコースです。
さすがに渓谷めぐりは、だれでもお手軽とはいきません。装備や特別な服装は必要ありませんし、特別な技術や経験も必要ではありません。私の長男(7歳)でも、行けました。
しかし、行ったら最後まで、自力で進まねばなりません。以下のことを厳守して下さい。
童仙房は、かなり珍しい田舎です。というのも、明治時代に開拓された土地なので、歴史は浅く、異文化が混じり合う風土を持っています。そしてまた、高原にあるため、気候は涼しく、空気も美しく、水は源流です。
宇治茶の産地でもあり、一面に広がる茶畑の風景は、心がなごみます。
一度こわされた自然や文化は、なかなか元にもどりません。そのことをしっかり心に留めてお越し下さい。ここは、観光地ではなく、人々が暮らす生活の場です。仙の森も、観光のためにあるのではなく、森として、ただそこにあるのです。仙の森がいつまでも神秘の森であり続けられるよう、ご協力をお願いします。
では、仙の森歩きのいろんなコースを、ご案内しましょう。こちらへ。